よくある質問
要約筆記者になるには、どうしたらよいのですか。
聴覚障害者に対する情報保障の方法の一つに、「要約筆記」があります。
話の内容をその場で文字にして伝えるのですが、「話すスピード」は「書く(入力)スピード」より数倍も速くて全部は文字化できないため、話の内容を要約して筆記するので「要約筆記」といいます。
要約筆記にはいろいろな方法があるので、要約筆記を必要としている方にとって、どのような方法が適しているかを選ぶ必要があります。
大きくわけて、手で書く方法とパソコンを使用してキーボードで入力する方法があります。
手書き要約筆記の場合、対象者が多人数のときは、皆が同じ情報を共有できるように、要約筆記した文字をスクリーンに映します。OHPなどの上で、ロール状の透明なシートに油性ペンで書いていきます。最近はいろいろな機器がありますが、一般にOHPが多く使われています。対象者が1~2人のときは、となりで「ノートテイク」を行う方法があります。ノートをとっているように見えるので「ノートテイク」といいますが、綴じたノートにではなく、紙に、水性ペンなどで書いていきます。パソコン要約筆記の場合、対象者が多人数であればスクリーンに映しだすことも、対象者が1~2名であればとなりに座って入力してパソコン画面を直接見てもらうこともできます。
神奈川県では、要約筆記者養成講習会を厚生労働省要約筆記奉仕員養成カリキュラムに準じて開催し、手書き要約筆記者・パソコン要約筆記者を養成しています。基礎コースに続いて応用コースを修了すると、神奈川県要約筆記者としての登録資格を得ることができます。
養成講習会は、市でも開催しているところがあります。各市の障害福祉担当課へお問い合わせください。
また、要約筆記者自身がサークルをつくって、情報交換をしたり、一緒に研鑽を積んだりする活動も行っています。各市町村の社会福祉協議会にお問い合わせください。要約筆記者の全国組織としては、全国要約筆記問題研究会があります。神奈川県には、神奈川県要約筆記協会があります。